ヨビノリさんが本日2020年8月31日から10日間にわたって「数学夏祭り」と称して数学の難問を出題するとのことで、数学ブロガーの私も挑戦していきたいと思います!!
公式Twitter https://twitter.com/mathmatsuri
この例題として、積分サークルさんに出題されておりました。
https://www.youtube.com/watch?v=1KMUQ0WJZfo&t=47s
問題は次のようになっています。(積分サークルさんの動画の画像をそのままキャプりました)
この問題に今回は挑戦します。なお、最後の[79K]の計算は、「電卓可」だそうです。
最後の[79K]の計算が電卓可ということで、実質Kを求めることが主題でしょう。
fn(x)の式がえらく複雑で、fn(x)の形のままΣ計算や積分計算に突入するのは現実的ではないと思うので、おそらくfn(x)の一般式がきれいな形になってΣ計算、積分計算がラクになるのだろうと考えられます。
ということで、兎にも角にもfn(x)の一般式を求めることが第1ステップでしょう。
n=1のときで実験してみると、f2(x)はやはりtanになっていて角度が半分になっていることが分かります。これを繰り返せばfn(x)の一般式が分かりそうですね。
次にKの計算ですが、「Σ→積分」の順に計算することが難しそうなので、順番を逆にし、「積分→Σ」の順番で計算することにします。
(厳密には入れ替えてはいけない場合がありますが、今回の場合はセーフだと思います。※大学で習う「一様収束」という概念がキーワード)
tanθの積分があるので、tanθ=sinθ/cosθに直して置換積分するとよいでしょう。最終的にεを0にする極限も実行してあげると、
K = -log [ cosの無限積]
の形になります。ここまでが第2ステップ。
最後の関門が、このcosの無限積をどうするかですね。
これは類題経験がないと思いつきにくいのですが、これはsinをかけてあげると2倍角の公式が次々発生するというパターンですね。(京大の1989年の第1問に類題がありますhttps://stchopin.hatenablog.com/entry/2020/05/08/230208)
これを使ってあげれば無限積もきれいに処理できそうですね。
ということで、答案をまとめたので、公開します。
確かに旧帝大でも難問レベルに属する難易度の問題だと思いますね。