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平成の東北大文系数学 2017年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では東北大学の2017年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の東北大理系数学 -2017年- - ちょぴん先生の数学部屋

第1問

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理系第4問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第2問

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2次関数の最小値と、領域の面積を計算する問題です。

 

(1) f(x)の軸の位置によって場合分けして最小値を調べましょう。

 

(2) いくつかの図形に分割して面積を計算すると、積分をする場所を最小限に抑えることができます。

 

<筆者の回答>

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第3問

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整数を和に分解する問題です。

 

(1)文字が多くて分かりずらいですが、a=3b+2となるので、例えば「3s+4t=5の整数解を求めよ」と同じタイプの1次不定方程式を解く問題になります。

この手の方程式は、一個具体的な解を見つけてこられれば、一般解を求められるのでした。なので、最初に解をどうにかして1個見つけてきます。それには、3で割った余りを考えるとよいでしょう。

こうして一般解が求まりますが、s≧0, t≧0という縛りがあるので、それを満たすs,tはかなり限られてきます。

 

(2)「存在することを示せ」と訊かれているので、実際に解を1個でも見つけてくれば終了です。この方針で、c=1,2の2パターンに大別して考えていきます。

 

c=2の場合は、n≧6b+2となるので、6b+2, 6B+3・・と順に解を見つけてきます。

実際にやってみると分かりますが、6b+2, 6b+3, 6b+4の3つで解が見つかれば、6b+5以上の時はこれら3つの解を使って解を作ることができます。c=1の場合も全く同様です。

 

<筆者の回答>

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第4問

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理系第2問との共通問題で、(2)のみ異なります。

 

とはいえ、理系の(2)は「条件付確率」を求める問題で、その過程で文系の(2)の確率を計算する必要があります。

 

よって、理系の答案で事足りるので、詳しくは理系の記事をご覧ください。