ちょぴん先生の数学部屋

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平成の京大文系数学 2003年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では京都大学の2003年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系数学 -2003年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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循環小数の数字に対する和の問題です。

 

23/111=0.207207・・となるので、akは3つおきに決まる数字となります。よって、和については、nを3で割った余りで場合分けして調べることになります。最初にnが3の倍数で考えたほうが考えやすいでしょう。

 

<筆者の回答>

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第2問

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放物線と直線の交点に関する問題です。

 

(1) 連立した2次方程式が2つの実数解を持てばOKですね。

 

(2) (1)の方程式の解をα,βをしてLとSを計算しましょう。今回は、結果論ですが解と係数の関係は不要でした。

最後の取りうる値を計算する場面では、(1)で求まった条件のうち絶対値の小さいものを採用しましょう。

 

<筆者の回答>

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第3問

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理系第3問との共通問題です(違いは(ⅰ)がベクトル表記かそうでないかだけ)。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第4問

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整数問題です。

2pで割った余りが等しい時、x^2 - y^2 は2pの倍数になります。左辺はx+yとx-yの積に因数分解できるので、x+yとx-yのどちらかはpの倍数になり、x,yの範囲から、x+y, x-yの値の候補が絞られます。それぞれについて検討しましょう。

 

<筆者の回答>

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第5問

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リーグ戦を考える問題です。理系第6問も同じ題材でしたが、文系の問題は4チームと限定されているので多少は考えやすくなっています。それでも難問ですが。

 

1位のチームの成績は、「全勝」または「2勝1敗」の2パターンに分かれます。全勝の場合は考えやすいですが、「2勝1敗」の場合は2チーム出る場合と3チームが出る場合の2種類があるので、それぞれ考える必要があります。

 

実際にトーナメント表を書いて、A~DのうちAが優勝、Aが唯一Bに負けると固定して考えるとスッキリします。

 

<筆者の回答>

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