ちょぴん先生の数学部屋

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平成の京大文系数学 2001年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では京都大学の2001年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系数学 -2001年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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理系第2問の類題で、解き方は理系のそれと全く一緒です。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

<筆者の回答>

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第2問

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理系第4問の類題ですが、平面ベクトルになっているので大分楽になっています。とはいえ、抽象度が高くとっつきにくいですが。。

 

ここは座標設定をうまくするとよいでしょう、v=(1,0), Pk(xk, yk)とおいても一般性を失わないので、これで議論します。

すると、問題文の内積はx1~x4の差で書けることが分かり、仮定からx1~x4は全て異なる実数になり最大値が存在することになります。

Pkを、xkが最大になるようにとってあげれば、差は全て負になります。

 

<筆者の回答>

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第3問

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整数問題です。

 

因数分解をすると、n^9 -n^3 = (n^3 -1)× n^3 × (n^3 +1)となるので、n^3を9で割った余りを調べてあげればよいでしょう。nを3で割った余りで場合分けして調べましょう。

 

<筆者の回答>

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第4問

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証明問題です。この年のセットの最難問だと思います。

 

全体の方針は、-2<a1, かつan<2が言えればよいので、これを背理法で示していきます。とはいえ、かなり試行錯誤が必要です。

 

an≧2を仮定したときは、-1<S-a1<1から検討し、a1≦-2を仮定したときは、-1<S-an<1から検討して矛盾を導きます。

 

<筆者の回答>

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第5問

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円が領域の内部に含まれる条件を考える問題です。

 

P(X,Y)とすれば、CをX,Yの式で書けて、Cの頂上と底のy座標が分かるので、それらがDに収まる条件を整理すればOKです。

 

<筆者の回答>

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