ちょぴん先生の数学部屋

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平成の京大文系数学 2000年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では京都大学の2000年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系数学 -2000年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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理系第1問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第2問

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数列の増減に関する問題です。

 

これは初手の発想が全てと言える問題だと思います。不等式を変形すると、

xk+1 - xk > xk - xk-1 となり、yk = xk+1 - xkとすると、ykが単調増加な数列になることが分かります。yk>0のときxkは増え、yk<0のときxkは減ることになるので、ykの符号が切り替わる瞬間にxkは最小になります。

 

ykの符号の振る舞いによって場合分けして調べましょう。

 

<筆者の回答>

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第3問

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理系第3問との共通問題です(違いは角度の単位が度かラジアンかの違いだけ)。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第4問

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図形と整数の融合問題です。

 

(1) A,B,Cの大小関係は、そのままa,b,cの大小関係と対応しています。

 

(2) (1)の結果を使うと、∠A<60°, ∠B>60°がわかるので、∠C=60°で確定します。ここから余弦定理を使えば、p,qの関係式が求まり、a~cをpだけの式で書けます。この中で2^n特に偶数になりえるものは1つしかないので、それが2^nと書ける条件を処理しpを求めましょう。

 

<筆者の回答>

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第5問

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積分付きの2次方程式の解の個数を調べる問題です。

 

aの値で場合分けして右辺の積分を計算し解の個数を調べるのですが、右辺は絶対値を積分しているので必ず正になります。

これに気付けると、x=1での正負のみ考えればよくなります。

 

<筆者の回答>

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