ちょぴん先生の数学部屋

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平成の北大文系数学 1994年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では北海道大学の1994年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の北大理系数学 -1994年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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一次変換に関する問題です。

 

(イ)に関する処理は簡単なので、(ロ)の処理を行います。OPベクトルとOQベクトルの成分表示が求まれば、OP^2が求まり、直角の条件を内積で処理できます。以上からAを確定させましょう。

 

<筆者の回答>

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第2問

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三角形の内接円半径を使って外接円半径を計算させる問題です。

 

(1) 内接円を図に描けば、直角三角形が現れるので三角比を使うことができます。

 

(2) (1)の結果も使いつつ、正弦定理を使います。

 

(3) rの式がβ, γの三角比で書けたので、それら三角比をOA, OB, OCの式で表現して代入します。ここでも直角三角形を駆使します。

 

<筆者の回答>

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第3問

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3次関数の接線に関する問題です。

 

(1) 教科書レベルでしょう。

 

(2) (1)の式に(-2,0)を代入するだけです。

 

(3) (1)の式に(t,0)を代入してできるaの3次方程式が3つの実数解を持つtの条件を求めます。tが複数の項にまたがって入っていて面倒そうに見えますが、微分すればt>0も相まってスッキリ進みます。aの3次関数の極大値極小値が互いに異符号であればOKです。

 

理系範囲を使えば別解も作成できます。aの3次方程式を「t=aだけの関数」の形に直して右辺の増減を調べれば、そのグラフとy=tの交点の個数を数えるだけで良くなります。むしろ、こちらの解き方の方が汎用性が高いです。

 

<筆者の回答>

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第4問

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3次関数で囲まれる面積を求める問題です。

 

(1)両者の交点を求めて、符号に注意して積分計算しましょう。

 

(2)Sを微分して増減を調べましょう。

 

<筆者の回答>

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