2023年も大学入試のシーズンがやってきました。 今回は、東北大学文系数学に挑戦します。
なお、原則文系ユニークの問題のみ解いていきます。理系の記事は↓
2023年度 東北大理系数学 解いてみました。 - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1: 確率(15分)※理系第1問と共通
2: 円の接線に関する三角形(15分)
3: 2次関数の最大最小(15分)
4: 線分の通過領域(25分) ※理系第6問の類題
計70分
<体感難易度>
1=2<3<4
理系のセットと同様、文系のセットも易しかったです。差が付きそうなのは第3問の場合分けと第4問の面積計算位かと思います。
<個別解説>
第1問
理系第1問と共通の問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。
第2問
円の接線に関する三角形の諸々を調べていく問題です。
(1)面積計算に必要な長さの情報は、直角三角形の相似から計算可能です。
(2)内接円半径rに関しては、(1)の面積と、新規に外周を計算すれば求まります。外接円半径Rについては、三角比を調べて正弦定理を使うのが良いです。
<筆者の回答>
第3問
2次関数の最大最小の問題です。
(1)(2)まとめてやってしまいます。
f(x)の式を平方完成すると「x=-aで最小」と読み取れる式になります。
ここで「おっ、-aが軸なら絶対に-a<aなんだからa≦x≦a+3の左側だね。だったらx=aで最小、x=a+3で最大だ!!ちゃんちゃん!」と早合点しちゃだめですよ。問題文のどこにも「aは正の実数」なんて書いてないんですから。
ちゃんとこの軸の位置がa≦x≦a+3とどういう位置関係にあるかで丁寧に場合分けをする必要があります。
(3)各場合分けの増減に注意すれば、結局m(a)のグラフの一番左側のエリアだけ調べればよいことが分かります。
<筆者の回答>
第4問
理系第6問の類題で、理系のそれに対してf(x)の形状が平易なものになっています。
理系での反省を生かし、今回はいきなり通過領域を図示しています。詳しい考え方は理系の記事をご覧ください。
(1)f(x)が絶対値の付いた1次式なので、図示すると山型になりますね。面積については積分を持ち出すまでもなく三角形と台形の面積の組み合わせで計算できます。
(2)これは流石に教科書レベルで説明不要ですね。
(3)今回は面積を積分で計算していきますが、理系の問題ほど複雑な区間分けは発生しません。
実は、図形の形状をうまい事切り貼りすると2×1の長方形になる、という小学生じみた方法でも面積計算できたりします。
<筆者の回答>