ちょぴん先生の数学部屋

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平成の名古屋大文系数学 2000年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では名古屋大学の2000年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の名古屋大理系数学 -2000年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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2次関数の接線、面積に関する問題です。

 

(1) Cとlが接する条件と、その接点が0≦x≦1に収まっている条件を求めましょう。

 

(2) 図を描いて積分計算すると、面積がa+bの式で書けることが分かります。あとは、直線k=a+bと(1)の範囲が交点を持つkの最小値を求めましょう(線形計画法です)

 

<筆者の回答>

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第2問

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整数の組の個数を調べる問題です。

 

(1) これは調べつくせば求められます。

 

(2) (1)の時点で気づいたかもしれませんが、この問題では、bを固定したときのa,cの個数を数えるのが効果的です。これを調べてbについてΣ計算すればOKです。

 

<筆者の回答>

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第3問(a)

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空間内の三角形の面積を計算する問題です。

 

(1) ABベクトル、ACベクトルを計算すれば面積を計算できます。

 

(2)ベクトル方程式を使ってA',B',C'の座標を求めましょう。(1)と同じように面積を求めても良いですが、A',B',C'は面積を計算しやすい配置になっています。

 

<筆者の回答>

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第3問(b)

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正五角形に関する複素数の問題です。

 

(1)図を描くと、h=cos4/5πが分かります。ここは、cos72°を計算する問題でよく出てきますが、θ=2/5πとすると、cos2θ=cos3θが成立するので、cosθの3次方程式を作っていきます。このときh=cos2θなので、cosθをhの式に直せばOKです。

 

(2) (1)の2次方程式を解くだけです。h<0に注意しましょう。

 

<筆者の回答>

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