ちょぴん先生の数学部屋

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平成の九大文系数学 1994年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では九州大学の1994年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の九大理系数学 -1994年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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log2の近似値を評価する問題です。

 

(1) 2の累乗と、10の累乗の大小を比較すればよいでしょう。具体的には10^3<2^10, 2^13<10^4を使います。

 

(2) 表の1.024という数字がヒントになっています。aの式の分母をまとめると1.024の常用対数になるので、変形すれば1.024^a = 1.25となります。あとは表からbが求まります。

 

(3) (2)の結果からaの不等式が求まったので、あとはこれをlog2について解けばよいです。

 

<筆者の回答>

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第2問

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1次変換に関する問題で、(3)が難問です。筆者も解けませんでした。。

 

(1) 問題文にある関係からfの行列を構成しましょう。

 

(2) f(1,1)=(x,y)とすれば、x,yがkの式で書けているのでkを消去すればよいです。

 

(3) まずはD1をfによって移したD2が分からないと話になりません。ここから、D2の境界がkをうまく決めるとD3の境界と交点を持つ条件を求める、という流れなのですが、

D2を求める時点で躓いてしまいました。。参考までに筆者の方針を書いておきます。

 

D1に属する点は、(1+rcosθ、1+rsinθ)  (0≦r≦1, 0≦θ<2π)と書けるので、この点を(X,Y)に映したときのX,Yの関係式がD2になる、と考えましたが、式が複雑になりすぎて肝心のD2を求め切るまでに至らなかった、という経緯です。

 

D2が、(2)で求まった直線上の点を中心にした2次曲線であることまでは分かったのですが、ここからcosθ,sinθを消しても全然きれいな式にならず。。。といったことで解くのを断念してしまいました。すみません。

 

良い解き方があれば、教えてください。。

 

<筆者の回答>

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第3問

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直角三角形を放物線で2等分する問題です。

 

(1)kをαの式で表現して、積分計算しましょう。

 

(2) S=1/4を解いてαを求め、kを求めます。

 

<筆者の回答>

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第4問

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確率の問題です。

 

(1)画鋲の上下の順番によって場合分けして計算しましょう。

 

(2)5回目で負ける確率を計算すれば(1)の結果も相まって5回目で勝負がつく確率が求まります。

 

(3) (1)と同様に、負ける場合についても詳しく調べて、期待値を計算しましょう。

 

<筆者の回答>

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