このシリーズでは、平成の東北大文系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
基本的に文系ユニーク問題のみ解きますので、理系との共通問題については、理系の記事をご参照ください。
理系の記事はこちら↓
平成の東北大理系後期数学 -2004年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)
15回目の今回は2004年になります。
第1問
理系第4問と共通の問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。
第2問
放物線の頂点に関する三角関数の計算問題です。
(1) Cの定数項を如何に簡単にできるかがポイントです。その上で平方完成してあげましょう。するとPの座標が綺麗なθの式で求まるので、θを消去すれば軌跡が求まります。各座標の取りうる値の範囲にも注意を払いましょう。
ちなみに求まった軌跡は、数Ⅲの範囲ですが「双曲線」となっています。
(2) Rの座標は簡単に計算できるので、素直にPRをθの式として計算していきます。その際、三角関数を全てtanθに統一できることに気付けると見通しが良くなります。
<筆者の解答>
第3問
ベクトルの計算問題です。
(1)f・aとf・bを計算して連立してあげましょう。
(2) (1)でfをcあるいはdに変えてあげれば、a・cやb・dを含んだ形でc,dが表現できます。あとは、|c|=|d|=1を使って、これらの内積をkの式で表現してあげましょう。
(3) (2)の結果を使ってgをa,bの式に直して、ひたすら計算です。
<筆者の解答>
第4問
複素数の計算問題です。
(1)z=cosθ+isinθをwに代入して計算するだけなのですが、力づくで計算しようとすると結構大変です。ここは、半角の公式をうまく使って1+zを極形式にし、ド・モアブルの定理をうまく使うことを意識すると見通しよく計算できます。
(2) (1)の結果から自明でしょう。
(3) xがcosθだけの式で書けていて、(2)でもとめたx^2+y^2もcosθだけの式で書けています。これを使ってθを消去してあげるとよいでしょう。
(3)の結果から、wの軌跡は90°傾いた放物線になることが分かります。
<筆者の解答>