ちょぴん先生の数学部屋

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平成の東大文系数学 1990年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では東京大学の1990年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の東大理系数学 -1990年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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理系第3問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第2問

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3次方程式の解に関する問題です。

 

(1)方程式を使えばα^3をαの2次式で書けるので、次数下げを行いましょう。

 

(2) 残りの解をβ,γとして、解と係数の関係を使ってβ,γの満たす2次方程式を作ります。それを直接解くと、√の中身が(1)になるので簡単にすることができます。

 

<筆者の回答>

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第3問

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(筆者注:f(x)のbの部分は1次の項であり、2次の項はない)

4次関数と整数の融合問題です。

 

条件(ⅱ)からf'(x)=0の解の配置が重要になりそうなので、f'(x)さらにf''(x)を計算しておきましょう。p,q,rの正負の情報からa<0でないことがいけないので、そのもとでf'(x)=0が3つある条件を求めましょう。q,rが正かつ2未満という条件からaの値が絞れます。

あとは、各aの値について整数bが存在し得るかを順に調べていきます。

(最初は、解と係数の関係を使うのかと思いましたが、結果的に使いませんでした)

 

<筆者の回答>

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第4問

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直角二等辺三角形の回転体の体積を計算する問題です。文系向けにしては重過ぎる問題ですね。。。

 

円錐の体積と、円錐台の体積の公式が頻出するので予め公式を作っておくと楽になります。

 

まず回転軸に、90°の頂点と45°の頂点のどっちが接しているかで場合分けが発生します。角度をパラメータにして体積を計算するとよいでしょう。後者の場合は、角度によって体積の求め方が変わるので、それによる場合分けが発生します(最終的に同じ式になりますが)。最終的に両者で体積の最大値最小値を求めて、大小を比較しましょう。

 

<筆者の回答>

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