2022年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、東京大学の文系数学に挑戦します。
原則、文系ユニークの問題のみ解きますので、理系との共通問題については理系の記事をご覧ください。
理系の記事はこちら
2022年度 東大理系数学 解いてみました。 - ちょぴん先生の数学部屋
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 放物線の直交する2接線 (45分)
2. 3次関数の法線が3点で交わる条件 (30分)
3. 数列の最大公約数 (25分)
4. ベクトルの絡んだ確率 (10分) ※理系との共通問題、(2)は解けてません。→[3/3 (2)も解けました]
計110分
<体感難易度>
3<2<1<<4
難易度は昨年並みでしょうかね?いずれにせよ、1問1問のボリュームが重く、文系の受験生が100分で解くには厳しすぎるセットだと思います。理系とほぼ共通の第4問の確率は捨てて、残り3問でどれだけ粘れたか・・・という感じでしょうね。
というか、2020年から3年連続で理系のセットの最難問を共通問題として文系のセットに持ってくるあたり、東大は鬼ですね。
<個別解説>
第1問
放物線の直交する2接線に関する問題です。
(1) x=s,t (s<t)でそれぞれCに接する直線がl1, l2であるとして、s,t,b,aの条件を詰めていきます。
後半の「aがすべての実数値を取りうることを示せ」については、aにどんな実数値を入れても特に不都合が発生しないことを言えばいいと思います。(不都合なこととは、傾きが無限大や0になって、l1l2が軸と平行になってしまうことを想定しています)
(2) Diの半径をri、中心をQi (-a/2, qi)とおいて、PiQiが長さriでliに直行するようにqi, riをaの式で求めていきます。かなり計算量が多く大変です。
<筆者の回答>
第2問
3次関数の法線が3点で交わる条件に関する問題です。
(1) Pでの法線の式を求めてCの式と連立させたとき、実数解が3つある条件を求めます。x=αは確定で解なので、残り2つが異なっていてなおかつα以外になるようにしていきましょう。
(2) 解と係数の関係からβ+γ、βγがαの式で求まるので、それを使って与式を計算していきましょう。
(3) (2)の結果を使うとuはαの3次関数になりますので、微分で増減を確認すればよいです。
<筆者の回答>
第3問
数列の最大公約数を求める問題です。理系第2問と似たような問題ですが、漸化式が異なっています。
(1)a1,a2,・・・・を3で割った余りを調べていくと6周期で循環することが分かります。あとはこれを帰納法で示しましょう。
(2) ユークリッドの互除法を使うと、a2022とa2023の最大公約数は2022×2024の約数、a2023とa2024の最大公約数は2023×2025の約数だと分かります。
よって、a2022とa2023とa2024の最大公約数は、2022×2024と2023×2025の最大公約数である3の約数だと分かります。ここで(1)の結果を使えば、1と3のどっちが答えかが分かります。
<筆者の回答>
第4問
理系第6問と共通の問題で、設定は全く同一で小問が異なっています。
理系でも捨て問レベルの超難問だったわけで、文系では尚更即捨て安定だと思います。
詳細は理系の記事をご覧ください。
現時点では(2)が解けていませんので、ご了承ください。すみません。
[3/3追記] (2)も無事解くことが出来ました。考え方の詳細は理系の記事に書きましたので、そちらを参照ください。
(2)の最終結果は、流石に素因数分解した形のままを答えにしてよいはずです。
分子の31^3はともかく、分母は2^86ですからね・・・
<筆者の回答>