このシリーズでは、平成の京大文系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
原則、文系ユニークの問題のみ解きますので、理系との共通問題については理系の記事をご覧ください。
理系の記事はこちら↓
平成の京大理系後期数学 -1990年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)
17回目の今回は1990年になります。
第1問
3次関数と直線で囲まれる面積に関する問題です。
Pのx座標をp, P'のx座標をqとすると、問題文の条件からqをpの式で書くことができ、S/S'を積分で計算すると最終的にpだけの式で書くことができます。最小値に関しては、相加相乗平均を使えば求まります。
pとqの値の範囲には要注意です。
<筆者の解答>
第2問
図形問題です。
考えやすいように、A(-1,0), B(1,0), C(cosφ, sinφ)と座標設定するとよいでしょう。
その下で実際に図を描くことで、A', B', C'の座標をφの式で全て求めることができます。いろいろな求め方がありますが、回転行列を使う方法が一番簡便だと思います。
そうすると、四角形CA'B'C'が「平行四辺形」だと嬉しいので、そう願いつつCA'ベクトルとB'C'ベクトルを計算すると成分が等しくなり、無事平行四辺形だと分かります。
あとは、辺の長さと角度が図形的にθの式で求まるので、面積を計算できます。
おそらく、わざわざA', B', C'の座標を計算せずとも、図形的な性質によって「四角形CA'B'C'が平行四辺形」を示せるのだと思いますが、その方法が思い浮かばなかったので、座標を計算するごり押し戦法を取りました。
<筆者の解答>
第3問
確率の問題です。
ルールを把握すれば、Aが当たる確率を求めるのは容易ですが、Bが当たる確率は、Aが当たった場合と外れた場合とで分けて計算する必要があるので、少々手間がかかることが分かります。Cが当たる確率は、「AとBの両方が当たる」の余事象であることを利用して計算すればよいでしょう。
<筆者の解答>
第4問
理系第4問とほぼ共通問題で、(1)が追加されています。
詳しくは理系の記事をご覧頂ければよいのですが、理系の答案の中で(1)の中身を言及していなかったので、そこだけ補足します。
P,Q,Rの座標をtの式で書けばPQ=QRであることが即座に示せるので、答案にはしません。(2)以降は理系の記事をご覧ください。
第5問
理系第5問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。